top of page
検索

原田マハ氏の『風神雷神(上下)』よんだ!!


 原田マハ氏の『風神雷神』上下を拝読。

 ブクロブでも書きましたけれど、原田氏の作品はざっくりと「美術系」と「お気楽なヒューマンもの」にわかれます。けっこう、お気楽ヒューマンものしか手に取られたことない人がおられて、そのかたに美術系の話をすると「きょとん」とされる。チラ読みしてはっきり「趣味じゃない」といわれることも。

 まあ、表紙からして違うのでわかるとは思うけれど、本作は「美術系」でございます。

 ご注意をば。

 タイトルどおり、風神雷神の作者である俵屋宗達のものがたりである。

 美術史に疎いわたくしは、拝読していてどこまで史実とされていることで、どこからが創作なのかわからなかったけれど、楽しかったです。それでいいんでしょう。面白ければいいのだ。

 んで、その俵屋宗達が少年キリシタン一行とともにローマへ向かうという話だ。

 それも織田信長の命をうけてである。

 うおおお、テンションあがりますね!!

 しかも俵屋宗達をはじめ少年キリシタンたちは、めちゃくそ優秀なので、ローマへ辿りつくまでにラテン語やイタリア語、はてはスペイン語まで習得していくのだ。かっこいい。

 少年たちが主人公。

 それだけで、ピュアな気持ちになれる。

 わがよごれた心がウツクシクなっていく気まで致します。

 デトックスしたい方た、歴史美術がお好きな方に最適な1冊でございます。

最新記事

すべて表示

東野圭吾氏の『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』文庫版を読了

東野圭吾氏の『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』文庫版を拝読いたしました。 東野作品の新しいヒーローと歌われる武史の登場作品です。 「名もなき町」とあるので、タイトルだけ見ると、架空のこじゃれた街の話かとも思えますが、現代舞台のよくあるちょっとした田舎町を舞台にした殺...

くわがきあゆ氏の『レモンと殺人鬼』読んだ~

くわがきあゆ氏の『レモンと殺人鬼』を拝読。 このミス大賞の文庫グランプリ受賞作品である。 読了感は正直よくない。かなり悪いともいえる。そういうのが好きなかたにはおすすめです。 ──そんなやつ、いねえだろ、とか思っていたころもあったけれど、世の中は広くて、そういうの大好き★と...

Comments


bottom of page