原田マハ氏の『風神雷神』上下を拝読。
ブクロブでも書きましたけれど、原田氏の作品はざっくりと「美術系」と「お気楽なヒューマンもの」にわかれます。けっこう、お気楽ヒューマンものしか手に取られたことない人がおられて、そのかたに美術系の話をすると「きょとん」とされる。チラ読みしてはっきり「趣味じゃない」といわれることも。
まあ、表紙からして違うのでわかるとは思うけれど、本作は「美術系」でございます。
ご注意をば。
タイトルどおり、風神雷神の作者である俵屋宗達のものがたりである。
美術史に疎いわたくしは、拝読していてどこまで史実とされていることで、どこからが創作なのかわからなかったけれど、楽しかったです。それでいいんでしょう。面白ければいいのだ。
んで、その俵屋宗達が少年キリシタン一行とともにローマへ向かうという話だ。
それも織田信長の命をうけてである。
うおおお、テンションあがりますね!!
しかも俵屋宗達をはじめ少年キリシタンたちは、めちゃくそ優秀なので、ローマへ辿りつくまでにラテン語やイタリア語、はてはスペイン語まで習得していくのだ。かっこいい。
少年たちが主人公。
それだけで、ピュアな気持ちになれる。
わがよごれた心がウツクシクなっていく気まで致します。
デトックスしたい方た、歴史美術がお好きな方に最適な1冊でございます。
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