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吉田修一氏の『国宝(上下)』読んだ!

  • 執筆者の写真: さく 天川
    さく 天川
  • 10月28日
  • 読了時間: 2分

 か~な~り、時間をかけて、まったりと拝読させていただいた作品である。

 映画がヒットしているのを知り、「まずは原作からかな」と手に取った作品。

 吉田氏の作品は失礼ながら、これまたか~な~り、久々で、ブクロブでの記事のとおり、なかなかな独特な語り口文体で度肝を抜かれつつ読み進み、なーんてしているうちに、こうやって、一文が妙に長い、『国宝』吉田文体に感化されるくらい、ハマってしまったのだ。

 おそろしや。

 ゆっくり拝読するということは、キャラたちとつき合う時間が長くなるということで、歌舞伎の世界に随分と長い間たゆたわせていただくことができた。贅沢な時間であった。

 本作、芸の物語である。

 芸に生きるとはどういうことか。その厳しさはもちろん、身をおくことができる幸せさ、それを恍惚と味わうことができた。

 もちろんキレイごとだけではない。ひとことでいえば、RADWINPSの『毒舌』リリックではないけれど、生きてりゃいろんなことがある、のである。

 そういったリアリティがしびれるほど描かれている。

 吉田氏、黒衣として3年、歌舞伎舞台裏にはりついていたというけれど、そうまでしなければ描けなかったものをひしひしと感じることができる。ありがたいことである。

 さて、映画館へいこうかな。まだやっているかな。上映時間3時間か。わたくしのボウコウ大丈夫かな。がんばれ、わが友。

 

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