坂木司氏の連作短編集『ショートケーキ。』を読了しました。
坂木氏の最大の持ち味といってもいい、「読みやすさ」。それが最大限に生かされた作品集です。
物理的に薄い冊子です。持ち運ぶのに実に軽い。昨今の書籍にしては価格も低め。
「これはすぐに読めちゃうな」と失礼なことを思っていたのですがね。
さらっと読めたんですよ。でもそれだけじゃない。
坂木氏、すごすぎだろう! と巻頭作品から泣いた。
ちょっとした言葉遣いにやられる。
そうだよ、わたしゃ疲れていたんだよ、でもがんばっているんだよ、というのを思い出して泣きたくなる。
そしてショートケーキ。さほど好きではないのですが、これは食べたくなります。
なんどでも読み返したくなる、素敵な作品でした。
前述のとおり軽いので、旅先のお供に持っていって、繰り返し読むのがいいかもです。
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