宮部みゆき氏の三島屋変調百物語七之続『魂手形』を読了。
宮部氏の時代小説、怪談でございます。
本作、文庫版が出るたびにわくわくして手元にお迎えしております。
今回はこのめちゃくちゃ暑い夏にまさにふさわしい怪談。読んでいる最中は暑さを忘れましたぞ。
ブクロブにも書きましたが──
これが珠玉の怪談だと胸を張ってご紹介できる作品です。
百物語の聞き手が富次郎に変わって何作目でしょうかねえ。それでも最初の聞き手の気配がそこかしこにして、読者には嬉しい1冊となっております。
3つの物語。どれも素晴らしい。さすがだなあ、とうならされる。タイトルにもなった「魂手形(たまてがた)」はやはり中でもひとしおで、怖さだけでなくやりきれなさ切なさが胸に迫る作品です。
このめちゃくちゃ暑い今年の夏、まさにぴったりの怪談です。けっこう涼しくなれること請け合いです。
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