朝井まかて氏の『グッドバイ』を拝読しました~。
本作、「なぜ入手するのを忘れていたのか」と愕然とした2年前に刊行された文庫本。
……当時、自分になにがあったんだろう。
朝井氏ですから時代小説です。
幕末が舞台。文庫の帯に「逃げたらよかったとよ。逃げて生き延びて、海を渡ったら良かった」という作中のお慶の言葉がある。
本当にこれは胸に迫るセリフでした。
主人公・お慶は長崎の人。作中セリフは長崎弁(だと思う)である。最初こそ戸惑ったものの、最後には「方言っていいなあ」としみじみするほど。
そして膨大な情報量をこの分量に収める技量に、ただただ感服。それでも大切な人がいなくなっていく切なさ苦しさがしっかりと読み手に伝わり、作品に厚みを感じるのだ。すごい。
なーんか毎日パッとしないなあ、という方にオススメです。きっと「もうちょいやってみるか」と顔をあげたくなりますよ~。
(SNSに本作の画像を引っ張ってこられないので拙作の画像をつけておきます。画像クリックでエブリスタのサイトへジャンプします)
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