大晦日に東野圭吾氏のガリレオシリーズ10の文庫『透明な螺旋』を読了。
ガリレオシリーズ、物理学者の湯川学が捜査に協力して事件を解決へ導くというシリーズ。
時事問題がたっぷり盛り込まれ、多くの世代に渡った登場人物がそれぞれの思いで事件を複雑にしていく様子を、簡潔に、そしてまあ無理なく盛り込んである。
殺人ミステリという性質上、多少の無理はしょうがないとして。キーパーソンとなる女性たちのうちのひとり、じつに感情移入すべき役柄の人物が、ややひと昔前ならもてはやされた、男子ならこういう子好きでしょ、キャラで、なんだかなあ、と。せっかくほかの女性たちがかいがいしく動いているのに、その子がすべて台無ししている気が。
しみじみといいお話になるところが、残念だなあと思わされた作品でした。
湯川氏の謎がいろいろとけたのは、シリーズ読者には嬉しいプレゼントです。
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